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OpenPhoto活用事例インタビュー

富山県インタビュー時の様子

リソースの限られる自治体組織において、OpenPhotoが画像公開の助けに。より使いやすいデータの整備に向けて。

富山県知事政策局 デジタル化推進室
上坂 和也 様
有賀 佐和子 様

掲載日:2022/11/21

インタビュアー
今村・伊藤・羽山
書き起こし・記事構成
矢崎

以上 インフォ・ラウンジ株式会社

無料で開始できるクラウドサービスでファーストステップを踏み出せた

OpenPhotoの導入を決めたきっかけや理由をお聞かせください。

有賀さん:無料のプラットフォームで、かつクラウド上で他の自治体さんも一緒に参加されている仕組みであることから、横断的な検索が可能なのではと思いました。予算に基づいた動きしか取れない中フリーで利用でき、ファーストステップが小さくて済むのでぜひ検討したらよいのでは、と前任者からOpenPhotoを引き継ぎました。それに基づいて、現在少しずつ画像を登録させていただいたところです。

画像オープンデータ自体は今までにも取り組まれていたんですか?

有賀さん:自分たちで運営している、富山県の「オープンデータポータルサイト」で県有施設の画像を公開しておりました。
現在は県のサイトとOpenPhotoの両方同時に写真を載せてはいますが、基本的にはOpenPhotoに移そうと考えています。新規の画像に関してはOpenPhotoに載せています。

データカタログにも300枚近い画像が掲載されていますね。データカタログでの運用では何か課題があったのでしょうか?

上坂さん:そうですね、一覧でサムネイルを見ることができないのはCKANの弱点だと思っています。一覧でサムネイルを見ることができるという点と、検索機能やタグ等検索もあり、こちらの方が写真で見る分には特化しているので、OpenPhotoを使わせていただいております。こちらの諸事情でCKANにデータを残していますが、基本的にはOpenPhotoに移していこうと考えています。

海王丸パーク/野鳥園 海王丸パーク冬の写真

2017年10月1日撮影

まずはデータをオープンに、次のフェーズはもっと使えるデータの整備

富山県さんのCKANは他に類を見ないぐらいデザインも綺麗に整えられてますし、データの質も高いと思います。また、GTFSのようなモビリティ関係のデータが出ているのも素晴らしいなと思います。他の自治体様に比べてとても充実している印象があるのですが、オープンデータの取り組みにおいて何か意識されていることはありますか?

上坂さん:私も去年入ったばかりなのでそこまでわかっていないんですが、2、3年前に県庁内の全データをオープンデータに載せる、という取り組みがあり、その結果1,200件近くのデータになりました。PDFファイルが多いことが問題点と考えており、改善していきたいんですがまだそこまで手が回っていない状況です。国の指針もありましたが、今後はCSVのような利活用できるデータを増やしていく方針ですので、富山県としてもそちらにシフトしていきたいと思っています。

有賀さん:積極的にオープンデータに取り組みたいと思っていますが、私たちだけではなかなか難しいのが現状です。全庁的に「機械判読可能なデータ」をゴールとしていますが、まずはオープンデータを周知することを目標に「PDFでも何でもいいから出してくれ」と始めたのがこの2、3年です。データも1,200件近くになりましたので、もう少しちゃんとした・もっと使える、メタデータ付きのデータにする、などの対応をこれから進めていきたいなと考えています。
また、CKANだけだと探しにくい、タグ付けが分かりにくい等の改善点がありつつも手が足りずなかなか進まない中、インフォ・ラウンジさんからOpenPhotoのご提案を頂戴しました。画像だけでも地図上のマッピングができることや、庁内で美術品関係のオープンデータについての相談があった時も、こちらのプラットフォームがあったおかげでなんとか対応できまして、大変ありがたく思っております。

公開データに対するポジティブなフィードバックが知りたい

写真をOpenPhotoに公開していただいてその後、庁内や市民の方から何か反響はありましたか?

上坂さん:庁外に関しては分からないですが、庁内に関しては「こういう写真を載せたいんだけど」という依頼が私のところに来ましたらOpenPhotoを紹介する、という対応はしています。

有賀さん:ネガティブフィードバックは来るんですけど、ポジティブフィードバックが来る仕組みってやっぱり難しいですね、私たちにはあまりないのかなと思います。こうしてほしい、という要望は来ますが「これがあってありがとう」っていうのはなかなか届かない・聞こえない、っていうのが現状ですね。どんな方が使ってらっしゃるか、という面においても、接点がないので把握できていないところはあります。

ポジティブなフィードバックって、OpenPhotoに限らず、上手にもらうことが難しいですよね。お問い合わせフォームがあったとしても、ネガティブというと言い過ぎかもしれないですがご意見みたいなものが集まりがちですものね。

有賀さん:そうですね、やっぱり要望が多いですね。「こういうデータないですか?」とか、そういう要望は来ますけど「GTFSありがとう」っていうのはなかなか来ませんね。

GTFSなんてまさに今活用されていそうですけどね。

有賀さん:そうですね。契約プロバイダーさんたちには当然使っていただいたり、個人の方も、OpenStreetMap*1に書きたい、などの要望はきますけれども。
計測できないっていうところが私たちとしても知りたいですよね。コストをかけるべきものだということの根拠にしたいので、本当は知りたいんですがなかなか分からないところです。

他の自治体様からも「いいねボタン」が欲しい、というお声をいただくんですよね。多分ポジティブフィードバックが見えるようにしたいということなのかなと。

上坂さん:あるとわかりやすいかもしれないですね。この写真がよく使われてるんだな、とか。

富山県民会館 外観

2019年10月1日撮影

センシティブではないデータから公開を進める

富山県さんの、庁内における「写真」というコンテンツに対する意識についてお伺いしたいのですが、写真を公開していくことに対しては、庁内で皆さんあまり疑問を持たれずに協力してくださっていますか?

有賀さん:完全に公有財産・公的施設のみです。特に学校が多いですね。

上坂さん:多いですね。富山県の施設等、情報はどんどんアップしています。

有賀さん:写真は全くセンシティブじゃないデータだと思っています。ひょっとすると、問い合わせがよくあったのかもしれませんね。そのたびに対応している実経験があるものであれば、載せたい、とすぐに出してくれただろうし、学校関係であれば、個別の学校というよりはその学校を管轄するところに対してオファーをしたのかもしれません。学校や施設の写真しかないので、そういう意味ではセンシティブさを持つべきデータではないと思っています。
他の自治体さんでは、学校・施設以外にどのようなデータを公開してらっしゃるんでしょうか?

施設から近いところで行くと、公園の写真をあげてらっしゃるところは非常に多いですね。

有賀さん:公園に関してはあるんですね。

上坂さん:公園はいくつか載せてたと思います。施設のカテゴリーに入ってしまうんでしょうね。
他の自治体さんで、桜などを載せているのを拝見したことがあります。

そうですね。花なども多いですね。

上坂さん:個人的な意見になってしまうのですが、富山県では施設以外の情報は載せていないので、あまり面白みはないですね。

そんなことはないですよ。あとは観光系観光名所ですね。お祭りや町の景観などもあります。

有賀さん:どうしても著作権関係が発生するような画像は今現在掲載してないです。代わりに、観光関係のサイトでしたら、申請すれば著作権付きのデータをダウンロードできるような仕組みを持っていたりします。

なるほど。その辺りの住み分け等々に関しては、今後すり合わせを考えてらっしゃるんですね。

有賀さん:オープンデータはあくまで著作権のないもので、改変をしても今取り組んでいる程度のものしか、私たちの範疇にはそぐわないのかなと考えています。その範囲で公開できるものはしていけたらいいなと。是非また活用させていただきたいなと思っています。

富山県新湊マリーナ(海竜マリンパーク) 夕方

2017年10月1日撮影

※1 OpenStreetMap:自由に利用でき、なおかつ編集機能のある世界地図を作る共同作業プロジェクト。
https://www.openstreetmap.org/

取材日:2022/03/23

富山県オープンフォト